古いスマホやタブレット、ただ捨てていませんか?“情報ダダ漏れ”を防ぐ安全な廃棄とデータ完全消去の方法

「昔使っていたスマホやタブレット、会社の引き出しに眠ったまま」「処分したいけど、どうやって捨てたら安全か分からない」──中小企業の経営者様からよくご相談をいただきます。

実は、古いスマホやタブレットには、まだ会社のメール・顧客情報・各種アカウントが残っていることが多く、正しい方法で廃棄しないと“情報漏えい”のリスクがあります。特に最近はサイバー攻撃も増えており、「知らないうちに情報が外部に流出していた」という被害も増加傾向です。

この記事では、古いスマホやタブレットを安全に処分する方法と、データ消去の注意点について、ITが苦手な方にもわかりやすく解説します。

なぜ「ただ捨てる」だけでは危険なのか?

スマホやタブレットには、過去にやりとりしたメールやLINE、社内の書類、写真、各種クラウドへのログイン情報など、多くの個人・会社データが詰まっています。

  • 端末を初期化せずにそのまま廃棄・譲渡すると、第三者に簡単にデータを抜き取られる危険があります。
  • 「壊れて動かないから大丈夫」と思っていても、データ復元は専門業者なら容易にできてしまいます。
  • 社用端末は、個人の写真やメールだけでなく、取引先の連絡先や会社のアカウントも残っていることが多いです。

実際に、リサイクルショップや中古業者経由で出回った端末から、前の所有者の情報が大量に見つかったという報道も増えています。「自分の会社は大丈夫」と過信せず、必ず正しい方法で処分しましょう。

データを完全消去するためのポイント

スマホやタブレットのデータ消去というと「初期化」や「リセット」だけを思い浮かべる方も多いですが、実はこれだけではデータが復元できてしまう場合があります。

初期化(リセット)は必須。でも“これだけ”はNG

まずは各端末の設定から「すべてのコンテンツと設定を消去」や「出荷時リセット」を実行します。しかしこれだけだと、特殊なツールを使えば情報が読み取られるリスクがゼロにはなりません。

“上書き”と“アカウント削除”を忘れずに

初期化の前後で以下も必ず実施してください。

  1. GoogleやApple IDなど「本体に紐づくアカウント」からサインアウト(ログアウト)
  2. SDカードやSIMカードが入っていれば必ず抜く
  3. 可能であれば「ゼロ書き」(ダミーデータを満杯まで入れて再初期化)を実施

パソコンのような「完全消去ツール」はスマホでは一般的でないため、物理的な破壊(分解・バッテリーを外すなど)も選択肢となります。

補足

「分解は難しい」「社内でやる自信がない」という場合は、専門の回収・廃棄サービスに相談してください。データ消去証明書を発行してくれる事業者も多く、安心です。

古い端末の“安全な廃棄”の具体的な流れ

  1. 本体・SDカード・SIMカードなど、物理メディアの取り外しを徹底
  2. 「設定」からアカウントのサインアウト・リセット・データ消去を実施
  3. できれば「ゼロ書き」やデータ上書きも行う
  4. 廃棄前に「会社で一元管理」している台帳や資産リストから該当端末を削除
  5. 専門業者やリサイクルサービスを利用する場合は、データ消去証明書の発行有無を確認
  6. 廃棄伝票や証明書を保管(トラブル時の証明になります)

「自分でやるのは不安」「台数が多い」場合は、ITサポート会社に“まとめて処分”を依頼すると安心です。

意外と多い!やってしまいがちなNG例

  • 工場出荷状態にせずに廃棄
  • 社内管理台帳を更新し忘れ、誰がどこに捨てたかわからなくなる
  • SDカードやSIMカードを抜かずに捨ててしまう
  • 社員が自分の判断だけで処分し、後から必要なデータが見つかる
  • 業者任せで、データ消去証明書がないまま処分完了

特に「担当者だけが知っている」「口頭で指示した」だけだと、思わぬ抜け漏れ・トラブルが起きやすくなります。

会社として安全に廃棄を進めるための社内ルール

  • 廃棄時は必ず「2名以上」で確認、記録(チェックリスト活用)
  • 台帳管理している場合は、廃棄記録・証明書も一緒にファイル保管
  • 従業員に「勝手に捨ててはいけない」と定期周知
  • 廃棄マニュアルを社内Wikiや紙ファイルにして配布

「やったつもり」で終わらせず、証拠が残る仕組みを作るのがポイントです。

まとめ|古いスマホ・タブレットも「会社の資産」

会社で使っていたスマホやタブレットは、「ただの道具」ではなく会社の大事な情報資産です。「もう使わないから…」と簡単に捨てず、必ず安全な方法で処分してください。

廃棄方法やデータ消去でお困りの場合は、株式会社テクノリレーションズまでお気軽にご相談ください。現場の状況に合わせて、最適な“安全廃棄”の流れをサポートいたします。