「ITツールを導入したのに、全然活用されていない」──これは多くの中小企業が陥る悩みのひとつです。
決してツールが悪いわけではありません。問題は、導入後の“運用フェーズ”が設計されていないことにあります。
本記事では、IT導入後に企業が取り組むべき“運用・定着・改善”の考え方と、実際に成果を出すためのポイントをご紹介します。
なぜ「導入して終わり」では失敗するのか
多くの中小企業では、補助金や助成金を活用してITツールを導入した後、以下のような問題に直面しています。
- 社員が使い方を理解しておらず放置されている
- 管理者がいないため活用状況の把握ができない
- 初期設定だけで目的に合った運用がされていない
これはすべて、導入後の“運用設計”が欠けていることが原因です。
IT導入は「スタートライン」でしかないという認識が重要です。
IT導入後に必要な3つのフェーズ
ITツールを「導入」しただけで終わらせず、「使われる」状態にするには、以下の3つのフェーズが必要です。
- 定着:現場に使い方を浸透させる
- 運用:定期的な活用状況のチェックと改善
- 展開:ツールを活かして新しい業務改善を行う
1. 定着:まずは“使ってもらう”仕組みを
社員がツールを使いこなすには、次のような準備が必要です。
- マニュアルや操作動画の整備
- 初期トレーニングやミニ勉強会の開催
- 困ったときに相談できる“社内サポーター”の配置
これらを整えた上で、業務フローと連動させて「この業務では必ずこのツールを使う」とルール化すると、自然と現場に根づいていきます。
2. 運用:活用状況を“見える化”する
定着後も、使用状況を放置していては効果が続きません。
ログの確認や定期ミーティングを通じて、「誰が・どれだけ活用しているか」を確認しましょう。
Google WorkspaceやChatwork、AppSheetなどには操作ログや利用履歴を確認できる機能があり、それを活用することで改善の糸口が見えてきます。
3. 展開:ツール活用で“業務改善”につなげる
ITツールを使って終わりではなく、むしろそこからが本番です。
「こうすればもっと効率化できる」「この作業もツールで自動化できそう」など、現場の声を拾いながら、新たな活用を模索していきましょう。
このフェーズに入ることで、IT投資の“元が取れる”どころか、業績向上にもつながる可能性が広がります。
外部サポートをうまく活用する
「運用設計まで手が回らない」「社内にITに詳しい人がいない」──そうした場合は、外部のITサポート会社を活用するのが効果的です。
たとえば弊社・株式会社テクノリレーションズでは、以下のような支援を行っています。
- 業務に合ったツールの選定・導入支援
- 初期設定や社内トレーニングの実施
- 運用マニュアルの整備・共有ルールの作成
- 定着後の活用チェックと改善提案
「入れて終わり」にならないよう、継続的にサポートを受ける体制を整えることが、成功のカギになります。
まとめ|導入だけでは成果は出ない。運用設計がカギ
IT導入の真価は、「使い続けられる仕組み」があって初めて発揮されます。
中小企業にとっては、導入コストだけでなく、社内の時間や手間もかかるため、投資を無駄にしないための“運用戦略”が必要です。
「うまく活用できていない」「導入はしたけれど成果が出ない」と感じたら、いま一度“運用フェーズ”の見直しを行ってみてはいかがでしょうか。
テクノリレーションズでは、導入後のサポートを最も重視しています。 一緒に「使い続けられるIT活用」を進めたい企業様は、どうぞお気軽にご相談ください。