業務効率化の鍵!“RPA”で自動化する業務とは?中小企業が今すぐ見直せるムダ作業

「人手不足でルーチン業務に手が回らない…」「同じ作業を何度も繰り返していて非効率だと感じている…」

こうしたお悩みを持つ中小企業の経営者の方は少なくありません。特に、毎月の請求書作成や勤怠データの集計、顧客情報の転記といった“決まった作業”は、時間もかかるうえにミスも起きやすいポイントです。

そんなお悩みに対して、最近注目されているのが「RPA(アールピーエー)」と呼ばれる業務自動化ツールです。

「パソコン上の繰り返し作業を自動でやってくれる“デジタルな事務員”」と考えてもらえればわかりやすいでしょう。

この記事では、ITが得意でない方でもわかるように、RPAとは何か、どんな業務が自動化できるのか、そして導入時のポイントをやさしく解説します。

RPAって何?難しそうに聞こえるけど、実はシンプル

RPAは「Robotic Process Automation」の略で、簡単に言えば「人がパソコンで行っている繰り返し作業を、ソフトウェアのロボットが代わりにやってくれる仕組み」です。

たとえば、次のような作業を自動化できます:

  • 毎朝決まったWebサイトからデータを取得し、Excelに貼り付ける
  • PDFファイルから数値を読み取って、請求書に転記する
  • 売上データを集計して、毎週決まったフォーマットの報告書を作る
  • 決まった宛先にメールを自動送信する

一見、「プログラミングが必要そう」と思うかもしれませんが、最近のRPAツールはほとんどが「ノーコード(プログラムを書かなくても使える)」で作られており、ITが得意でない方でもマウス操作だけで設定が可能です。

中小企業でよくある「RPAで自動化できる業務」5選

ここでは、実際に中小企業で導入が進んでいる、RPAによる代表的な業務自動化の例を5つご紹介します。

1. 請求書の作成・送付

月末になると繰り返される「請求書の作成→PDF化→メール送付」の流れ。これをRPAに任せれば、作業時間を大幅に削減できます。

取引先ごとの定型パターンがある場合、RPAは毎月正確に同じ手順で処理してくれるため、ヒューマンエラーも防げます。

2. 勤怠データの集計

勤怠管理システムからダウンロードしたデータをExcelにまとめる作業も、RPAが得意とする領域です。

たとえば、「出勤時間が8:30以前なら早出手当を付ける」といった処理も、ルールを設定すれば自動で判別し、必要な項目だけを抽出・加工できます。

3. Webからのデータ収集

日々の業務で、「取引先のホームページを見て、価格や在庫をチェックする」といった作業がある企業も多いのではないでしょうか?

RPAを使えば、毎朝決まった時間に対象サイトを開いてデータを取得し、自社の資料に転記する…という一連の流れを自動化できます。

4. 顧客情報の転記作業

見積書や注文書から顧客管理システムへの入力、あるいはExcel→会計ソフトへの転記など、ツール間をまたぐ「手入力作業」は手間とミスがつきもの。

RPAは、こうした作業も高速・正確にこなします。担当者の負担が大きい工程から優先して導入すると効果的です。

5. メールの自動送信

「定期的なお知らせメール」や「社内の週次報告メール」など、フォーマットが決まっているメールは、RPAが代行可能です。

曜日や時間での自動送信設定もできるため、「送信忘れ防止」にもつながります。

導入前に知っておきたい、RPAの落とし穴と注意点

便利なRPAですが、導入すればすぐに全てが自動化されるわけではありません。次のような注意点もあります:

  • 作業ルールがあいまいな業務は自動化に向かない
  • 作業内容が毎回異なると、ロボットが混乱する
  • パソコンの画面構成が変わるとエラーになる場合がある
  • RPA自体のメンテナンスが必要(設定変更やエラー対応)

また、無料ツールと有料ツールではできることやサポート内容が大きく異なります。「どの業務にRPAを使うか」「社内で対応できるか」「外部に頼るか」といった点をしっかり検討することが重要です。

中小企業がRPAを成功させるための3つのコツ

1. 小さく始めて、効果を実感する

いきなり全社導入するのではなく、まずは1業務から「試してみる」スタイルが成功への近道です。「請求書送付だけ」「勤怠集計だけ」など、わかりやすい業務から始めましょう。

2. 社員を巻き込む

現場が置き去りになると、せっかく導入しても使われません。実際にその作業をしている社員にヒアリングし、「どうすればラクになるか」を一緒に考えることで、導入のハードルが下がります。

3. 専門家のサポートを活用する

社内にIT担当がいない場合は、外部のサポート会社に相談するのがおすすめです。「導入支援」「エラー対応」「改善提案」などをセットで提供してくれるパートナーを選びましょう。

事例紹介:ある小田原の会計事務所のケース

ある会計事務所では、毎月50社以上の請求書発行業務に追われていました。RPAを使って「会計ソフトからのデータ取得→請求書PDF化→メール送付」までを自動化した結果、月に約10時間の業務削減に成功。

「作業のプレッシャーが減って、他のお客様対応に時間が使えるようになった」と所長も満足されています。導入は1業務から始め、徐々に他の業務にも展開しているそうです。

まとめ|RPAは“働き方を変える第一歩”になる

「人手が足りない」「もっと効率的に仕事をしたい」──そんな悩みを抱える中小企業にとって、RPAは“第2の社員”として活躍してくれる強い味方です。

まずは小さな業務から始めて、「RPAってこんなに便利なんだ!」という成功体験を社内に広めてみませんか?

株式会社テクノリレーションズでは、中小企業のRPA導入支援を行っています。「ウチでも使えるの?」「どこから始めればいい?」といった素朴な疑問にもお応えしますので、お気軽にご相談ください。