「うちは小さい会社だからサイバー攻撃の対象にはならないだろう」と思っていませんか?実は、セキュリティ対策が甘い小規模事業者ほど、サイバー攻撃の格好のターゲットになっています。
本記事では、ITが苦手な経営者や、限られた時間・予算で業務をこなすIT担当者、フリーランスの士業の方に向けて、コストを抑えてできる基本的なセキュリティ対策を解説します。
なぜ小規模企業が狙われるのか
大手企業に比べ、小規模企業や個人事業主は「セキュリティ対策が甘い」と見られがちです。特に中小企業は、
- OSやソフトのアップデートを放置
- 無料Wi-Fiやフリーソフトの利用
- 従業員教育が不十分
など、セキュリティリスクが高くなりやすい環境にあります。
今すぐ始められる!小さな会社のためのセキュリティ対策7選
1. Windowsやソフトのアップデートをこまめに
「あとでやろう」と思って放置されがちなアップデート。しかし、これは最新のセキュリティパッチを適用する大切な機会です。月に1回は必ず更新作業をチェックしましょう。
Windows 11の「Windows Update」は標準で自動更新される設定になっているため、通常はユーザーが特別な設定を行う必要はありません。ただし、企業内でポリシー設定やネットワーク制限を行っている場合には、自動更新が無効になっていることもあります。
2. ウイルス対策ソフトを導入しよう
無料のソフトもありますが、業務利用であれば法人向けの有料ウイルス対策ソフトがおすすめです。パターンファイルの自動更新があり、フィッシング対策やファイアウォールも備えています。
なお、ウイルス対策ソフトについて「不要」とお考えの方もいらっしゃいますが、実際にはウイルス対策ソフトを導入されていない環境において、サポート詐欺の被害報告が圧倒的に多く寄せられております。
最低限のセキュリティ対策として、信頼性のあるウイルス対策ソフトの導入をおすすめいたします。
3. パスワードは「使い回さない」+「二段階認証」
同じパスワードを複数サービスで使っていませんか?万が一1つ漏れたら、芋づる式に他のサービスも突破されてしまいます。さらに、二段階認証(SMS認証やアプリ認証)も導入しましょう。
4. Google WorkspaceやMicrosoft 365の導入
クラウド型のオフィススイートを使うことで、情報の一元管理・バックアップ・アクセス権管理がしやすくなります。複数人での共同編集やリモートワークにも対応できます。
5. 社内での情報共有ルールを作る
個人のPCで作業したり、USBでファイルをやりとりしたりするのはリスクです。社内でのファイル管理方法・送受信ルールを明文化しましょう。
6. フィッシングメールに注意!
フィッシングメールとは、実在する企業やサービスを装って個人情報やログイン情報を盗み取ろうとする偽のメールです。特に中小企業では、日々の業務に追われる中でうっかり開いてしまい、情報漏洩につながるケースも少なくありません。
よくあるパターン
- 「請求書を確認してください」などのビジネスメールを装い、添付ファイル(ウイルス入り)を開かせる
- 「パスワードを再設定してください」という偽のリンクに誘導し、IDとパスワードを盗む
- 宅配業者や銀行を名乗り、URLをクリックさせる
このようなメールは、差出人名やメール本文が一見本物に見えても、次のようなポイントで見破ることができます。
- リンク先のURLが正規のドメインと違う(例:〇〇.co.jp → ◯◯.xyz など)
- 日本語の表現が不自然、漢字が間違っている
- 差出人アドレスが無料メール(@gmail.com など)
- 添付ファイルの拡張子が.exeや.scr、.zip などになっている
不安な場合は、メールを開かず、社内で共有する・上司やIT担当者に相談する・公式サイトから直接確認することをおすすめします。
7. ITに詳しいパートナーを持つ
すべてを社内で対応するのは大変です。外部のITサポート会社に相談できる環境を作ることで、問題発生時のスピード対応が可能になります。
弊社「株式会社テクノリレーションズ」では、中小企業や士業向けに、セキュリティ対策やIT導入支援を提供しています。メール設定、パスワード管理、PCの見直しなど、身近な課題からサポート可能です。
まとめ|セキュリティ対策は「できることから始める」ことが大切
大企業のような予算や体制がなくても、小さな会社だからこそ基本をおさえた対策が重要です。「うちは大丈夫」と思わずに、この記事を参考にできることから始めてみてください。