近年、中小企業でも「クラウド活用」が欠かせない時代になってきました。 クラウドサービスをうまく使えば、コスト削減・業務効率化・セキュリティ向上が期待できます。
しかし、クラウド移行には落とし穴もあります。 「とりあえず導入したけど、運用がうまくいかない」「トラブル対応に困った」という声も少なくありません。
この記事では、中小企業がクラウド活用で失敗しないために押さえるべき5つのポイントを解説します。
中小企業にありがちなクラウド移行失敗例
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セキュリティ対策を怠った結果、情報漏えいリスクが高まった
(例):社外から自由にアクセスできる設定にしてしまい、社内重要データが外部から見える状態になった。
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バックアップ設計をせず、万一の障害時に復旧できなかった
(例):クラウド上のデータを唯一の保存先にしてしまい、障害発生時に復旧できず業務停止に。
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権限管理が甘く、不要な人まで機密情報にアクセスできた
(例):退職者アカウントを消し忘れ、外部から機密データにアクセスされるリスクが残った。
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運用ルールが整備されず、現場に混乱が広がった
(例):誰が何を保存すべきか、どのルールで管理すべきかが曖昧で、社内データが乱雑になった。
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専門家に相談せずに自己流で進め、無駄なコストが発生した
(例):必要以上に高額なサービスプランを契約してしまい、運用コストが膨らんだ。
クラウド活用で失敗しないための5つのポイント
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セキュリティ対策を最初に考える
クラウドサービスは便利な反面、セキュリティリスクもあります。 アクセス制御や多要素認証の設定をきちんと行い、情報漏えいリスクを最小限に抑えましょう。
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バックアップを必ず設計する
クラウド上にデータを保存するだけでは不十分です。 別のクラウドやローカル環境にも定期的なバックアップを取る体制を整えておくことが大切です。
補足最近は高い稼働率を謳っているクラウドシステムもあり、ほぼデータロストの心配がないケースもあります。そのため、バックアップにかけるコストとリスクを比較し、本当に別途バックアップを取得する必要があるか検討することも重要です。
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権限管理を細かく設定する
誰でもすべてのデータにアクセスできる状態は非常に危険です。 必要最小限のアクセス権を設定し、役職や担当業務ごとに制御する仕組みを作りましょう。
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導入後の運用ルールを決める
クラウドサービスは「使い方のルール」がなければ混乱します。 ファイル名の付け方、保存場所の決め方、アクセスルールなど、社内統一ルールを決めて運用しましょう。
例- ファイル名は「日付_プロジェクト名_内容」の形式で統一する(例:2024-07-25_新製品開発_打ち合わせメモ)
- 保存場所は部署ごとにフォルダを分け、不要なデータは定期的に整理する
- 古いデータは別途フォルダへ移動し、現行データと明確に区別する
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必要に応じて専門家のサポートを受ける
自己流で進めると、無駄なコストやリスクを抱えてしまうことも。 最初から専門家に相談し、自社に最適なサービス設計をサポートしてもらうことをおすすめします。
まとめ|中小企業こそ、正しいクラウド活用を
クラウドはうまく活用すれば、中小企業にとって大きな武器になります。
しかし、準備不足のまま移行すると、思わぬトラブルやコスト増につながることもあります。 正しいポイントを押さえて、安全で効率的なクラウド活用を進めていきましょう。
弊社 株式会社テクノリレーションズ(https://t-rel.co.jp)では、 中小企業のお客様向けに、クラウド導入・運用支援を行っています。
「クラウド活用に不安がある」「最適な運用方法を相談したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。