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「ITは社長が一人でやる」という時代は終わりました!
「IT担当者がいなくて、全て自分でやっている…」、「セキュリティのニュースを見ると、いつも不安になる…」
もし、このような悩みや不安を感じているなら、それは 事業継続に関わる危険なサイン かもしれません。IT化の遅れは、情報漏洩のリスクを高め、作業効率で競合他社に遅れをとってしまいます。
しかし、ご心配は無用です。
高額なITコンサルタントへの依頼や、IT専門の社員を新たに採用する必要は一切ありません。ITに詳しい社員が一人もいなくても大丈夫です。
あなたの会社の中にも、必ず IT化の推進役(キーマン)になれる社員がいます。
本記事では、ITの専門知識は不要。中小企業のための「社内ITリーダー」を社内から”発掘・育成”するための、安価で簡単なたった3つのシンプルな手順を、事例付きで分かりやすく解説し、あなたの不安を解消します。
中小企業のIT担当者「不在問題」は放置すると危険です
「うちは小さい会社だから、IT担当者なんていなくても大丈夫」
そう思っていませんか?
実は、それは大きな間違いかもしれません。
デジタル化が加速する現代において、IT担当者がいない中小企業は、さまざまなリスクに直面しています。
放置すると危険な「IT担当者不在」のリスク
- 情報漏洩のリスク増大: セキュリティ対策が不十分で、顧客情報などが流出する恐れがあります。
- 業務効率の低下: 最新のITツールを導入できず、手作業に頼りがちになり、非効率なまま。
- トラブル発生時の対応遅れ: システム障害やサイバー攻撃時、誰が対応するかわからず、ビジネスが停止。
- DX(デジタルトランスフォーメーション)の遅れ: 時代に取り残され、競合他社との差が広がる一方に。
ITの専門家がいないと、これらの問題に「誰が気づき、誰が対策するのか」が曖昧になりがちです。
結果として、社長一人で抱え込み、本業に集中できない…という状況に陥ってしまいます。
そうならないためにも、「社内ITリーダー」の存在が、今こそ中小企業に求められています。
「うちにはITに詳しい社員がいない」と諦める必要はありません
中小企業の経営者の方からよく聞く声があります。
「ITに詳しい社員がうちには一人もいないから、ITリーダーなんて無理だ」
「そもそも、そんな人材を雇う余裕もない」
そのお気持ち、よく分かります。
しかし、ご安心ください。
ITリーダーは、必ずしも「プログラミングができる」「ネットワークに詳しい」といった専門技術を持っている必要はありません。
むしろ、中小企業において本当に必要なのは、もっと別の能力なのです。
知っておいてください!
中小企業のITリーダーに、大手企業のような高度な専門知識は必要ありません。
今いる社員の中に、必ずその素質を持った人材がいます。
むしろ、外部のIT専門家を雇うよりも、社内の事情をよく知る社員がITリーダーになる方が、費用も安く、効果も高い場合が多いのです。
なぜなら、外部の人間には分からない「社内の文化」「業務の流れ」「社員のITリテラシー」などを、彼らは熟知しているからです。
ITリーダーに必要なのは「技術力」より「〇〇力」
では、中小企業のITリーダーに本当に必要な「〇〇力」とは何でしょうか?
それは、「つなぐ力」と「課題解決力」です。
具体的には、以下の3つの能力が重要になります。
社員の声に耳を傾け「課題」を見つける力
「〇〇さんのPCがいつも遅くて困っているらしい」
「この経費精算、もっと簡単にできないかな?」
社員一人ひとりが日常業務で感じている小さな「困りごと」や「不便」に気づき、それをITで解決できないかと考える力です。
これは、ITの専門知識がなくても、日頃から社員とコミュニケーションを取り、共感できる人であれば誰でも持っている可能性があります。
「ITツール」と「社員」をつなぐ橋渡し役
新しいITツールを導入しても、社員が使いこなせなければ意味がありません。
ITリーダーは、新しいツールの使い方を分かりやすく説明したり、困っている社員をサポートしたりする「橋渡し役」です。
専門用語を避け、「これを使うと、あなたの仕事がこんなに楽になるよ!」と具体的に伝えられる人が理想です。
「外部の専門家」と「社内」をつなぐ翻訳家
社内で解決できないITの課題に直面した時、外部のITベンダーやサポート会社に相談することになります。
その際、ITリーダーは社内の状況を外部の専門家に正確に伝え、外部からの提案を社内の言葉で社員に「翻訳」して伝える役割を担います。
これも、高度なITスキルよりも、コミュニケーション能力や理解力が求められる部分です。
中小企業ITリーダーの適性チェック!
□ 人の困りごとに気づき、助けてあげたい気持ちがある
□ 新しいものに抵抗がなく、まずは試してみようと思える
□ 周りの人とコミュニケーションを取るのが得意
□ 分からないことを素直に質問できる
一つでも当てはまる社員がいれば、ITリーダーの素質十分です!
社長がやるべきは「育成」より「〇〇」:たった一つの重要な役割
「よし、そんな社員を見つけて育てよう!」
そう思われたかもしれません。しかし、実は社長が最初にやるべきことは「育成」ではありません。
社長の最も重要な役割は、「社内ITリーダーを任命し、その活動を承認・後押しすること」です。
「あなたに任せた!」と明確に任命する
まずは、先ほどのチェックリストを参考に、ITリーダーの素質がある社員を見つけ、その人に直接「会社のIT化をあなたに任せたい」と伝えましょう。
この「任命」が非常に重要です。
漠然と「ITに詳しい人、手伝ってくれない?」では、誰も本気で動いてくれません。
- 「〇〇さん、会社がもっと働きやすくなるように、ITの面でみんなをサポートしてくれないか?」
- 「PCトラブルや新しいツールの導入で困っている社員が多い。ぜひ〇〇さんの力を借りたい」
「失敗してもOK」と安心して活動できる環境を作る
ITリーダーは、最初から完璧なITの専門家ではありません。
新しい挑戦には、当然ながら失敗や分からないことがつきものです。
社長は「分からないことがあれば、いつでも相談してくれ」「失敗しても大丈夫。まずは試してみよう」というメッセージを常に伝え、安心して活動できる心理的な安全性を提供することが大切です。
「時間」と「予算」を少しだけ確保する
ITリーダーの活動には、ある程度の時間と小さな予算が必要です。
- 時間: 週に数時間、IT関連の業務に専念できる時間を確保しましょう。本業との兼ね合いを調整してあげてください。
- 予算: IT関連の書籍購入、オンラインセミナー受講、簡単なツールの試用など、学ぶための費用を少しだけ用意してあげると、モチベーションが上がります。
社長がこの「任命と後押し」をしっかり行うことで、ITリーダーは自信を持って、自律的に活動できるようになります。
【たった3ステップ】社内のITリーダーを見つけ、育てる具体的な手順
- 【発掘】「ITに詳しい人」ではなく「ITに関心がある人」を探す
- 【育成】「小さく成功」を体験させ、自信を育む
- 【継続】外部の専門家を「相談相手」として活用する
ステップ1【発掘】「ITに詳しい人」ではなく「ITに関心がある人」を探す
先述の通り、プロのIT技術者である必要はありません。
社内で以下のような特徴を持つ社員はいませんか?
- 新しいガジェットやアプリに興味がある(例:プライベートでスマホ決済を使いこなしている)
- 「もっと効率良くできないかな?」と常に考えている
- 周囲の人の困りごとを放っておけない
- 教えるのが好き、説明が上手
このような「ITへの関心」や「ホスピタリティ」を持った社員は、ITリーダーの素質が十分にあります。
社長が直接声をかけ、役割と期待を伝え、正式に「IT推進担当」などの肩書きを与えましょう。
ステップ2【育成】「小さく成功」を体験させ、自信を育む
最初から大きなITプロジェクトを任せるのではなく、小さな成功体験を積み重ねさせることが重要です。
最初は簡単な課題から- 例:社内のプリンター設定をマスターしてもらう
- 例:Zoom会議の操作方法をみんなに教える資料を作る
- 例:Google Workspace(旧G Suite)の共有機能をもっと活用できないか検討する
成功体験は、ITリーダー自身の自信とモチベーションに繋がり、周囲からの信頼も得られます。
そして、その成功を社長がしっかり評価し、社内で共有することも忘れてはいけません。
ITリーダーが取り組んだ小さな改善を社内報や朝礼で発表してもらい、「〇〇さんのおかげで、この業務が楽になったよ!」と具体的に称賛しましょう。
ステップ3【継続】外部の専門家を「相談相手」として活用する
ITリーダーが成長していく中で、必ず「分からないこと」「もっと専門的な知識が必要なこと」に直面します。
その際に重要なのが、外部のIT専門家を「育成のパートナー」として活用するという考え方です。
テクノリレーションズのようなITサポート会社は、単にトラブル解決だけでなく、社内ITリーダーの「相談相手」としても機能します。
- ITリーダーが抱える技術的な疑問に答える
- 新しいツールの選定についてアドバイスする
- セキュリティに関する最新情報を提供する
- 社内への説明資料作成をサポートする
これにより、ITリーダーは孤立せず、安心してレベルアップしていくことができます。
外部の専門家を「常に隣にいる家庭教師」のように使うことで、社内ITリーダーは着実に成長し、会社のIT化を強力に推進する存在へと育っていくでしょう。
【事例紹介】小田原・箱根エリアの中小企業がIT化に成功した秘密
ここでは、実際にテクノリレーションズがサポートさせていただいた、小田原・箱根エリアの中小企業様の事例をご紹介します。
これらの企業様は、IT専門の社員がいない状況から、社内ITリーダーを育成することで、IT化を成功させました。
事例1:観光土産物店A社(小田原市)
課題:
店舗での売上管理が手書き伝票中心で、月末の集計作業に膨大な時間がかかっていました。ECサイト運営も検討していましたが、知識のある社員がいませんでした。 導入したITリーダーの役割と成果:
従業員の中でもPC操作に抵抗が少なかった若い社員(入社3年目)をITリーダーに任命。社長からの後押しを受け、まずはPOSレジシステムの導入支援からスタートしました。
- POSレジ導入に伴う初期設定や、社員への操作説明資料作成を担当。
- テクノリレーションズがPOSベンダーとの調整や初期トラブル対応をサポート。
- 慣れてきた後は、ECサイト構築のための情報収集や、クラウド会計ソフトとの連携にも挑戦。
結果:
月間の集計作業時間が約半分に短縮され、ECサイトの立ち上げも実現。ITリーダー自身も「会社に貢献できている」と自信を持ち、今では店内のWi-Fi環境整備なども担当しています。事例2:温泉旅館B社(箱根町)
課題:
お客様からの予約や問い合わせが電話とFAXに集中し、フロント業務がパンク状態。インターネット予約サイトの活用が進まず、機会損失が発生していました。 導入したITリーダーの役割と成果:
長年勤めるベテランの若女将(50代)がITリーダーに立候補。「お客様のために」というホスピタリティ精神が強く、新しいことにも意欲的でした。
- 宿泊予約サイト(OTA)の管理画面操作方法を習得し、料金プランの更新や空室状況の調整を担当。
- お客様からのメール問い合わせ対応のテンプレート作成。
- 社内向けに「予約サイト活用マニュアル」を作成し、他のスタッフにも共有。
- テクノリレーションズは、新しい予約システムの選定支援や、操作レクチャーをきめ細かくサポート。
結果:
インターネット経由の予約が30%増加し、電話対応の負担が大幅に軽減。若女将自身も「新しい挑戦ができて嬉しい」と語り、今では旅館内のWi-Fi環境改善や、キャッシュレス決済端末の導入にも積極的に関わっています。- 年齢や役職は関係ない: ITリーダーは、若手からベテランまで、誰にでも可能性があります。
- 「IT好き」でなくてもOK: 業務改善への意欲や、人を助けたい気持ちがあれば十分です。
- 外部の専門家との連携: 社内ITリーダーが孤立しないよう、気軽に相談できる相手がいることが成功の鍵です。
ITリーダー育成で「売上向上」と「社員の安心」を手に入れましょう
ITリーダーが育つことで、業務効率向上、セキュリティ強化、新しいITツール活用による売上アップのチャンス、社員が安心して働ける環境といった、計り知れないメリットが会社にもたらされます。
「ITは社長が全てやる必要はない」のです。ぜひ、この記事を参考に「社内ITリーダー」を見つけてください。
もし、ITリーダーの選定や育成、外部専門家との連携にお悩みであれば、お気軽に テクノリレーションズご相談ください。
安心してITを活用できるよう、きめ細かくお手伝いさせていただきます。



