【2026年版】情報セキュリティ10大脅威!中小企業が今すぐできる簡単対策
企業規模にかかわらず、サイバー攻撃への備えは必要です。警察庁の令和7年版警察白書に掲載された令和6年の集計では、企業・団体のランサムウェア被害201件のうち中小企業は140件でした。大企業にも61件あり、「小さい会社だけ」「大企業だけ」の問題ではありません。
被害時には業務停止、復旧費用、取引先対応などが重なる可能性があります。脅威を煽るだけでなく、現在の機器・アカウント・バックアップから優先順位をつけることが重要です。
本記事では、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が発表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」をもとに解説します。ITが苦手な経営者の方でも「今すぐ・簡単に・安価で」できる対策を厳選してお伝えします。
IPAが発表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」には、中小企業が今すぐ備えるべき脅威が並んでいます。
この記事では、小田原・箱根・西湘エリアの企業に向けて、専門用語を使わずに「10大脅威の読み解き方と実践的な対策」を解説します。具体的な事例や今すぐできる対策もご紹介します。
IPA「情報セキュリティ10大脅威 2026」とは?
「情報セキュリティ10大脅威」とは、公的機関であるIPAが毎年発表しているサイバー空間の危険度ランキングです。前年に実際に起きた事件や攻撃手法を専門家が分析し、企業が注意すべき脅威を1位から10位まで順位付けしています。
2026年版の「組織向け」ランキングの上位3つは以下の通りです。
情報セキュリティ10大脅威 2026(組織向け)上位3位
- 1位:ランサム攻撃による被害(身代金要求型ウイルス)
- 2位:サプライチェーンや委託先を狙った攻撃(取引先経由の攻撃)
- 3位:AIの利用をめぐるサイバーリスク(初登場)
1位と2位は長年上位に居座り続けている、中小企業にとって最大の脅威です。そして今回、生成AIの普及に伴い「AIリスク」が初めて3位にランクインしたことが大きな話題となりました。それぞれの脅威について、課題から具体的な解決策までを分かりやすく見ていきましょう。
1位:ランサムウェア攻撃(身代金要求型ウイルス)への対策
ランサムウェアとは、パソコンやサーバーの中にあるデータを勝手に暗号化し、「元に戻してほしければ身代金を払え」と要求してくる悪質なウイルスのことです。感染すると、顧客名簿、見積書、経理データなど、あらゆるファイルが開けなくなります。
予約・会計・顧客管理などのシステムが停止すると、宿泊業やサービス業でも手作業への切り替えを迫られる可能性があります。
なぜ中小企業が狙われるのか?
攻撃者は「大企業よりも、セキュリティ対策にお金をかけていない中小企業の方が簡単に侵入できる」と考えています。警察庁の令和6年の報告によると、ランサムウェアの感染経路の大半はVPN機器(社外から社内ネットワークに接続する装置)やリモートデスクトップ(遠隔操作)経由です。古いバージョンのVPN機器をそのまま使っていたり、リモートデスクトップのパスワードが簡単だったりする企業が格好の標的になっています。
「盗む価値のあるデータがない」というのは間違いです。攻撃者の目的は「業務を止めて困らせ、お金を払わせること」だからです。
今すぐできるランサムウェア対策
ランサムウェアの被害を防ぐため、または被害を最小限に抑えるためには、以下の対策が効果的です。
- VPN機器やルーターのソフトウェア(ファームウェア)を常に最新の状態に更新する
- リモートデスクトップを使う場合は、強固なパスワードと二段階認証を設定する
- OSやソフトを常に最新の状態にアップデートする
- インターネットから切り離された外付けハードディスクにバックアップを取り、定期的に復元テストを行う
発生したトラブル
古いバージョンのVPN機器の脆弱性を悪用され、ランサムウェアによって顧客名簿、見積書、経理データなどが暗号化された状況を想定します。
実施した対策と結果
ネットワークから切り離したバックアップと復元手順があれば、復旧の選択肢を増やせます。ただし、被害範囲の調査、認証情報の変更、脆弱性の解消を行わずに復元すると再侵入のおそれがあります。
なお、警察庁の調査ではバックアップを取得していても復元に失敗するケースが多数報告されています。バックアップは「取るだけ」でなく「復元できるか確認する」ことが重要です。
ランサムウェア対策の基本は「VPN機器を含む最新状態の維持」と「隔離されたバックアップ+復元テスト」です。まずは数千円で購入できる外付けHDDへの定期バックアップと、年1回の復元確認から始めましょう。
※本事例は実際の被害傾向をもとに構成したイメージです。
2位:サプライチェーン攻撃(取引先経由の攻撃)への対策
サプライチェーン攻撃とは、セキュリティが強固な大企業を直接狙うのではなく、その企業と取引のある「セキュリティの弱い中小企業」を最初に狙う手口です。中小企業のシステムを乗っ取り、そこから本命の大企業のネットワークへと侵入します。もし自社が踏み台にされた場合、大企業から多額の損害賠償を請求されたり、取引を打ち切られたりするリスクがあります。
「繋がっている以上、責任は免れない」
現在、多くの企業がインターネットを通じて受発注システムや顧客データを共有しています。「うちは小さな下請けだから大丈夫」という考えは通用しません。むしろ、大企業への「裏口」として利用されるため、攻撃者にとっては非常に魅力的なターゲットなのです。
取引先を守るための基本対策
自社を踏み台にさせないためには、基本的なセキュリティ対策を怠らないことが重要です。
- パスワードは「長く、複雑に」設定し、使い回さない
- 二段階認証(スマホに確認コードが届く仕組みなど)を導入する
- 退職した従業員のアカウントはすぐに削除する
状況
取引先の受発注システムに予期しない認証要求が届いた状況を想定します。多要素認証を設定していても、利用者が要求を承認すれば侵入される可能性があるため、心当たりのない要求は拒否します。
結果
要求を拒否し、管理者へ報告したうえで、パスワード変更・セッション確認・ログ調査を行います。多要素認証は有効な対策ですが、それだけで不正アクセスを完全に防げるわけではありません。
サプライチェーン攻撃を防ぐには、アカウント管理の徹底が不可欠です。無料で設定できる「二段階認証」は、今すぐ設定すべき強力な防具です。
※本事例は実際の被害傾向をもとに構成したイメージです。
3位:AIの利用をめぐるサイバーリスク(初登場)
2026年版で初めて3位にランクインしたのが、ChatGPTなどの生成AIに関するリスクです。業務効率化のためにAIを導入する企業が増えていますが、使い方を間違えると深刻な事故につながります。
便利なAIが機密情報漏えいの原因に
会議の議事録を作成しようとして、未公開の顧客情報や新製品の情報をそのままAIに入力してしまうケースがあります。無料版のAIサービスなどは、入力したテキストデータをAI自身の学習に利用する設定になっていることがあります。
自社の機密情報がAIに学習されてしまうと、別の利用者がAIに質問した際に、あなたの会社の機密情報が回答として出力されてしまう恐れがあるのです。
AIを悪用した巧妙な詐欺メール
攻撃者がAIを悪用し、見破るのが難しいほど自然な日本語の「偽メール(フィッシングメール)」を作成する手口も急増しています。以前は不自然な日本語が見破るヒントになっていましたが、AI生成文章ではその判断が難しくなっています。
安全にAIを活用するためのルール作り
AIの利用を禁止するのではなく、安全に使うためのルールを社内で明確にすることが解決策となります。
- 個人情報や機密情報は絶対にAIに入力しないよう周知する
- 入力データが学習されない「法人向けプラン」の導入を検討する
- AIが作成した文章は、必ず人間が事実確認(裏取り)を行う
「安全なルールの作り方が分からない」「法人向けプランの選び方を相談したい」という場合は、生成AIの導入・活用支援でサポートしています。
取り組み
物件の紹介文作成に生成AIを使う場合を想定し、「顧客の氏名や住所は入力しない」「公開前に責任者が事実確認する」といったルールを文書化します。
結果
入力情報と確認手順を定めることでリスクを下げられます。作成時間の短縮効果は、対象業務・利用者の習熟度・確認工程によって異なります。
AIは強力な道具ですが、取り扱いには注意が必要です。「機密情報は入れない」というシンプルなルールを社内で共有するだけでも、大きなリスク軽減になります。
※本事例は実際の被害傾向をもとに構成したイメージです。
まとめ|今すぐできる対策から始めましょう
「情報セキュリティ10大脅威」に並ぶ脅威は、大企業だけの話ではありません。むしろ、セキュリティ対策が手薄になりがちな中小企業こそが、攻撃者の格好の標的になっています。
今すぐできる3つの対策
- 機器の更新:VPN機器・ルーターのファームウェアとOSを最新の状態に保つ
- バックアップ:外付けHDDへの定期バックアップと年1回の復元テストを始める
- 二段階認証:主要サービスのログインに二段階認証を設定する(無料)
- AIルール:「機密情報をAIに入れない」を社内で周知する
「対策が必要なのは分かったけれど、何から手をつければいいか分からない」「専門的な設定は自社だけでは難しそうだ」そうお悩みの経営者様・個人事業主様は、ぜひテクノリレーションズにご相談ください。私たちは、小田原・箱根エリアを中心に、ITに不慣れなお客様にも分かりやすい言葉で、親身にサポートを行っております。
高額なシステムを先に導入するのではなく、まずは更新、バックアップ、認証、権限、初動ルールなどの基本を確認します。対策でリスクをゼロにはできませんが、現状と優先順位を整理し、継続できる運用をご提案します。
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セキュリティ対策を、導入だけで終わらせない体制へ。
PC・アカウント・バックアップ・社員教育・事故初動を、外部情シスとして継続して確認します。
- 基本対策と設定確認
- ルール・教育の定着
- 事故初動と連絡調整