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情シスアウトソーシングとは?中小企業が外部委託できる業務と選び方

公開日 更新日 約2分で読めます

情シスアウトソーシングとは、PC・アカウント・ネットワーク・セキュリティ・ベンダー対応など、社内ITの実務を外部の専門会社へ継続的に委託する方法です。

単発の修理や設定作業だけを頼むのではなく、相談を受け、状況を整理し、対応し、記録を残して次の改善へつなげるところまでを対象にします。

EXTERNAL IT DEPARTMENT

社内の相談と外部業者を、一つの窓口でつなぎます

相談受付
社員・総務・経営者から状況を確認
一次対応
原因を切り分け、対応方法を判断
業者調整
回線・保守・販売店などへ連絡
記録・改善
対応履歴を残し、再発を減らす

中小企業が情シスを置きにくい理由

中小企業でも、PC、メール、クラウド、ネットワーク、セキュリティの管理は必要です。しかし、専任担当者を一人採用しても、毎日同じ量の仕事があるとは限らず、必要な知識も広範囲です。

  • 業務範囲が広いPC故障からアカウント、Wi-Fi、セキュリティ、業者連絡まで分野が分かれます。
  • 兼任担当者の本業が止まるITに詳しい社員へ質問が集中し、担当者しか状況を分からない状態になります。
  • 採用だけでは継続性を確保しにくい一人に依存すると、休職・退職時にアカウントや設定の情報が引き継がれません。
  • 問題が起きるまで必要性が見えにくい台帳、更新、バックアップなど、平常時の管理が後回しになりやすくなります。

「情シス部門を作るか、何もしないか」の二択ではありません。社内の判断責任を残しながら、実務の一部または全体を外部へ委託する方法があります。

情シスアウトソーシングで任せられる業務

1

PC・端末管理

PCの選定、初期設定、故障時の一次対応、更新時期の整理、端末台帳、廃棄時のデータ消去までを管理します。複数台で動作が遅い場合は、会社のPCが遅いときの確認方法も参考にしてください。

2

アカウント・クラウド運用

入社時の発行、異動時の権限変更、退職時の停止、管理者権限、多要素認証、共有設定を確認します。基本的な進め方は中小企業のアカウント管理で解説しています。

3

ネットワーク・ITベンダー調整

Wi-Fiや回線の不具合を切り分け、必要に応じて回線会社、保守会社、販売店、システム会社へ連絡します。契約情報や連絡先を整理し、毎回ゼロから説明する状態を減らします。

4

セキュリティ運用と事故初動

基本設定、更新、バックアップ、社員向けルールを継続して確認します。不審メールや情報漏えいが疑われる場合は、状況を整理し、端末の取り扱いと連絡先を判断します。専門的な調査が必要な場合は、対応可能な専門業者へつなぎます。

5

社員からのIT相談と記録

「誰に聞けばよいか分からない」を防ぐため、相談窓口を決めます。対応した内容を記録し、同じ質問への手順化や、繰り返す問題の改善につなげます。

外部へ任せても、社内に残す判断

情シス業務を外部委託しても、会社として決めるべきことまで丸投げするわけではありません。次の判断は経営者・管理者が行い、外部担当者は必要な情報整理と実行を支援します。

ROLE SHARING

会社が決め、外部情シスが実行を支えます

会社が判断予算、優先順位、利用方針、最終承認
外部情シスが支援調査、比較、設定、運用、記録、業者調整
専門業者と連携工事、メーカー修理、法的判断、高度な事故調査

スポット対応と情シスアウトソーシングの違い

スポット対応は、故障や設定など、決められた作業をその都度依頼する方法です。問題が明確で、社内に全体を管理する担当者がいる場合に向いています。

情シスアウトソーシングは、相談内容が整理されていない段階から状況を確認し、複数分野を横断して継続対応する方法です。PC、アカウント、ネットワーク、ベンダーの情報を同じ窓口で把握する点が異なります。

単発作業だけが必要な場合は、継続契約が必ずしも適切とは限りません。

困りごとの頻度、社内担当者の有無、管理対象の数を確認し、スポット対応と継続支援のどちらが合うか判断します。

情シスの委託先を選ぶ7つの基準

  1. 対応範囲が具体的か:PCだけでなく、アカウント、ネットワーク、セキュリティ、ベンダー調整まで確認します。
  2. 対象外の業務が明確か:できないことや専門業者へつなぐ条件が契約前に説明されるか確認します。
  3. 担当者不在時も継続できるか:一人の担当者だけに情報が集中しない体制か確認します。
  4. 対応履歴を残すか:相談、判断、設定変更、連絡先を記録し、会社へ共有するか確認します。
  5. 製品販売が前提ではないか:自社の状況より販売商材を優先する契約になっていないか確認します。
  6. 情報管理の仕組みがあるか:アクセス権限、秘密保持、端末管理、従業員教育の方法を確認します。
  7. 料金と対応時間が分かるか:月額に含まれる範囲、追加費用、訪問対応、緊急時の条件を確認します。

委託を始める前に整理する情報

  • 現在困っていることと、発生頻度
  • PC・スマートフォン・ネットワーク機器のおおよその台数
  • 利用中のメール、クラウド、業務システム
  • 現在対応している社員と外部業者
  • 優先して改善したいことと予算感

すべてを正確に整理してから相談する必要はありません。分からない項目も含めて現状として伝えると、最初に確認すべき範囲を判断しやすくなります。

現在地を短時間で整理したい場合は、社内ITの管理状況を12項目で確認する無料セルフ診断をご利用ください。PC、アカウント、ネットワーク、セキュリティ、ベンダー調整、運用体制の抜けを入力不要で確認できます。

まとめ

情シスアウトソーシングは、IT作業を何でも外部へ丸投げするサービスではありません。会社が必要な判断を行えるよう情報を整理し、PC、アカウント、ネットワーク、セキュリティ、ベンダー対応の実行と記録を継続する方法です。

まずは、現在ITの相談を誰が受け、どこまで対応し、記録がどこに残っているかを確認してください。答えが担当者の記憶だけにある場合は、委託の有無にかかわらず、最初に整理すべき状態です。

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信國 克幸
この記事の監修者

信國 克幸

株式会社テクノリレーションズ 代表取締役

大手企業にてサーバー構築、ITインフラ構築、データセンター運用、社内SE業務に従事し、企業IT基盤の設計から運用までを一貫して経験。
現在は中小企業を中心に、業務に直結するITインフラおよび情報セキュリティを含む業務環境の構築・運用支援を行っている。